2014年11月29日土曜日

金縛り=睡眠麻痺

以前からときどき、てんかんの相談にいらっしゃる方の中に、「ぐっすり寝ているときに目が醒めたら、体が動かなくて苦しくてもがいているうちに動くようになって、すごく怖かったんです」といったお話をされる方がいらっしゃいます。詳しくお話をお伺いすると、てんかんではなく、いわゆる金縛り、という状態のように思われる方々です。医学的には睡眠麻痺といいます。

もちろん、睡眠中に限って起こるてんかん発作も珍しいものではありません。そのため中には金縛りかてんかん発作か、お話を聞いていても区別が難しく、発作時ビデオ脳波同時記録検査などによってはじめて区別ができるような方もおられますが、多くの場合は特徴の違いから区別することができます。もちろん睡眠麻痺の場合は脳波検査をしても異常はありません。

金縛りは自覚できる症状のため、怖い思いをされている方が心配になって相談されることもよくわかります。通常の、頻度が少ない金縛り状態が寝ている時にだけ起こる、ということであれば、あまり心配されることはありませんが、頻度が多い(たとえば週数回ぐらい)であるとか、意識が曇るといったことがあるようなら、一度は医師にご相談ください。

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