2017年11月7日火曜日

第51回日本てんかん学会学術集会が終わりました

先週末、第51回日本てんかん学会学術集会(京都国際会館)が終わりました。小出は市民公開講座で「おとなのてんかん」というお話をさせていただきました。

日本のてんかん学の現在地が色々な意味でよくわかる学会だったように思いますが、個人的に一番印象的だったのは、国際抗てんかん連盟会長のWiebe先生が話された、AIなどのMachine Learningが今後のてんかん医療に何をもたらすか?という話でした。AIができることは脳波の自動判読など従来てんかんの世界で我々が考えてきた「機械がする領域」を大きく超え、問診の段階からAIによる判定アルゴリズムが有用になってくる可能性(もはやなっている?)が示唆されていました。Wiebe先生はアルゴリズムは我々の敵ではない、パートナーだ、といったお話もされていましたが、どこか空恐ろしい感じを受けました。我々の仕事も今後大きく変貌していくのでしょう。

今我々にできることは目の前の患者さんの「来し方」を理解し、「行く末」に何か良きものを付け加えることができるように頑張ることだけですね。その姿勢や感性だけが最後に我々に残された医療なのかもしれません。

感性と言えば、今年も開かれたアート展にはやはり色々な患者さんの来し方が表現されていましたね。今後もこの静岡の井上先生の想いがこもった企画が受け継がれていくことを願っています。アート展の図譜は当院待合にもありますので、受診の際はどうぞご覧ください。



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